文字の代わりに色と形で認識するキーボード&専用ソフトを開発  文字が読めない子ども達がIT・パソコンに触れるきっかけに

障害を持つ就学児童向けに放課後等デイサービスを運営するOFFICE COLOfUL株式会社 (本社:京都市伏見区向島、代表取締役:小倉谷 真由美)は、日々発達障害児童の受け入れをする現場から、文字を認識するのが困難な発達障害児童などの利用を想定し、色や形がわかれば学習可能なキーボード付きタイピングソフト「KIBOT(キボット)」(※特許取得中)を2023年6月に開発しました。

専用キーボード

キーボード付きタイピングソフト「KIBOT(キボット)」の利用風景

https://youtube.com/shorts/bJy_-3hkW3U?feature=share

【クラスの約5人に1人が発達障害の可能性。将来の就労先の確保が大きな課題】

昨年行われた文部科学省の調査によると、公立小中学生の8.8%(過去最高)に学習障害やADHDと呼ばれる発達障害の可能性があることが発表されました。クラスの約5人に1人に上ります。

発達障害児童への教員の理解不足から来る学びの困難さがきっかけで、自尊心の喪失や過度な我慢から自傷行為や引きこもりなどの“2次障害”なども多く報告され、将来社会との接点確保や就労先の確保が課題となっています。

【多様な特性を持つ子どもたちが自然と楽しめるキーボード学習ソフトとは】

感覚が鋭く、話すことはできても読むことが苦手、周りの物事に関心がありエネルギッシュ。発達障害には、自閉症スペクトラム(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)、限局性学習症(LD)などで苦手なこともあります。そんな特性のある子のために、専用キーボード付き学習ソフト「KIBOT(キボット)」(公式サイトURL: https://st.kibot.jp/ )をデザインしました。

施設で実際に使用する子ども達

■キーボードから文字が消えた!色や形が全て異なるキーキャップを採用

「KIBOT(キボット)」の専用キーボードにはアルファベットなど文字の表示がありませんが、代わりに広い色相環を採用したカラフルな色形と丸型や星の形など親しみやすい形で全て異なる色と形のキーキャップを備えており、専用のタイピングソフトと連動しています。発達障害児童や学習障害などで文字が読めなくても、色や形の認識さえできればタイピングができるデザインになっています。

■音やキャラクターの反応など飽きにくい工夫で集中力を維持

さらに、音に反応しやすく正解と不正解を明確にわける音や、目に留まりやすいビジュアルデザイン、動作の意味を誤認しにくいキャラクターアニメなど、遊びながら学べるように多くの工夫がされているので、発達障害のある子どもたちが楽しく遊びながら学ぶことができ、飽きやすい子どもでも集中して続けることができます。

こだわり1

こだわり2

■全国の発達障害児童受け入れ施設はもちろん小中学校の特別学級でも始めやすく続けやすい設計

「KIBOT(キボット)」のキーボードと学習ソフトは迷いのない直感的操作感のユニバーサルデザインを徹底しており、管理画面にありがちなごちゃごちゃとした余計な機能がないので、最初の簡単な設定さえできれば子どもも迷いなく始めることができます。また、うまくタイピングができると成績やポイントが表示され、レベルアップされた新しいページが出現するのでモチベーションを高めながら、長期間学習にも向いています。

【同じ志を持つ仲間探しにクラウドファンディングに挑戦し、目標金額も達成】

「KIBOT(キボット)」は、放課後等デイサービス「カラフル」を運営するOFFICE COLOfUL株式会社の代表 小倉谷が開発しました。発達障害の中でも文字を認識することが難しい児童との毎日のやりとりの中で、文字が読めなくても楽しみながらパソコンやIT学習に触れるきっかけの必要性を切実に認識し、地元IT企業と協力して開発したのが、文字を必要としないタイピングソフト「KIBOT(キボット)」です。

そして、同じような課題を持つ全国の同様の施設や、子どもたちが通う小学校の特別学級などの目に触れてほしいと、広報活動の一環でクラウドファンディングにも挑戦し、目標金額の50万円を達成。同じ志を持つ仲間づくりのスタートを切りました。

小倉谷 真由美(代表者) メッセージ

「キボットは感性が豊かで文字が苦手な小中学生のためにデザインされました。彼らにはそれぞれ特性があり、それを社会の側が受け入れることがスタートです。文字が苦手な子や学習困難な子にとってパソコン操作は苦痛でしかありません。子どもたちのパソコンを操作できる、したい、という当たり前の気持ちに、私たち大人が向き合い支え合いたい。」

神野 太志(開発者) メッセージ

「KIBOTの特徴は普通のゲームと違い、スピードを求められておらずゆっくり自分のペースで音や色、感触を感じながら楽しめることです。様々な特性を持った子どもたちが、タイピングなどに全く興味がなかった中で実際にKIBOTを使ってくれているのを見て、驚き、とてもうれしかったです。パソコンを使えれば将来の世界は広がると思います。どんな方でもパソコンが使えるようになる製品作りにこれからも挑戦したいと思います。」

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Posted by @PRESS