第9回 新千歳空港国際アニメーション映画祭 コンペティション受賞13作品を発表。機械学習によるプロセスをコメディにした作品が受賞
6日(日)、本年のコンペティション授賞式を新千歳空港ポルトムホールで行いました。短編・長編含め95の国と地域から応募された2,100作品から、一次審査によって76作品がコンペティションに選出され、長編・短編アニメーションのグランプリを含む13の受賞作品を決定しました。
コンペティション短編部門
コンペティション短編部門グランプリ
自分の体で後方宙返りを習得するのは危ないからと自身のアバターを使い機械学習によるシミュレーション成功するまでのプロセスを作品にした本作。審査員のTOCHKAナガタ氏は「まるで赤ちゃんのようにいとおしく、その成長をアニマ(魂=アニメーションの語源)が吹き込まれた瞬間に立ち会ったような感覚を覚えた」、Yoshi Sodeoka氏は「テクノロジーはしばしばばかげていて不完全だが、それには魅力的なものがある。この素晴らしい短編映画で完璧なコメディーを作った」と評しました。ニキータ・ディアクル氏には、受賞メダルと賞金100万円が贈呈されました。
ニキータ・ディアクル氏は、受賞についてアバターで動画コメントを寄せ、日本語で「とても光栄です、ありがとうございました」とコメントし、そのユニークなコメント動画で会場には温かい笑いが起こりました。
日本グランプリ
縦長画面からスタートする本作、審査員の小瀬村氏は「縦スクロールでの動きや縦構図の使い方が新鮮」、中盤で画面が縦長から横長に回転する展開は「視聴者にさらに世界観に引き込むアプローチです。これは思わず「巧い!」と声が出た(TOCHKA)」「スマートフォン世代の最高の短編映画の1つ(Sodeoka)」と評しました。
鈴木氏は受賞について「全く予想外だった。とにかく面白いもの、エッジの効いているものをと思って作った挑戦的なものだったのでエンターテイメントとして受け入れられていること大変嬉しく思う。」とコメントしました。
コンペティション長編部門
コンペティション長編部門グランプリ
審査員の柳川あかり氏は、「クリエイティブで知的な女性が、ジェンダーロールとアイデンティティの葛藤に少女時代から悩みながらも自分なりの答えを見つけていく物語」と作品についてまとめ、「主観的に語られると思ったら否や、体や脳で起こっていることを分析し科学的に解説したりと、視点が寄ったり引いたりするテンポが小気味よく引き込まれていきました」と評しました。受賞についてシグネさんは幼少期にサハリンから日本を見ていたことに触れ「日本で私のアニメーション作品が評価されたことは大変名誉であり光栄です」とコメントしました。シグネ・バウマネさんには受賞メダルと賞金30万円が贈呈されます。
審査員特別賞
(ほか、各賞についての審査員によるコメント全文は、本映画祭の公式サイトでご覧いただけます)
実地開催の本来の姿を取り戻した4日間。さらに有料ライブも配信中、有料オンデマンド配信は11日から
小出実行委員長は、「昨年に増して、実地開催の本来の姿を取り戻した4日間だった。コロナ禍に始まったオンライン配信も映画祭の枠を広げるものになり、明日以降もオンラインでお楽しみいただきたい。」と締めくくりました。
本年映画祭のトーク&一部上映プログラム(計20本)は、有料ライブ配信プログラム・有料オンデマンド配信プログラムとして期間限定で視聴いただけるほか、無料配信プログラムは公式YouTubeチャンネルでご覧いただけます。詳細は、映画祭公式サイト( https://airport-anifes.jp/ )をご確認ください。
新千歳空港国際アニメーション映画祭 について
■実施概要
名称:第9回 新千歳空港国際アニメーション映画祭
開催日程:2022年11月3日~2022年11月6日
会場:新千歳空港ターミナルビル(新千歳空港シアターほか)
公式サイト:https://airport-anifes.jp/
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