世界で警告される「薬剤耐性(AMR)」の脅威を伝える 薬剤耐性への関心や理解を高校生に -「AMR対策 授業用資材」の開発と特別授業のご案内-
国立国際医療研究センター病院 AMR臨床リファレンスセンター(厚生労働省委託事業)は、昨今問題となっている薬剤耐性(AMR)対策の啓発活動を行っています。この度、学校教育の中でも啓発に注力することが必要であると考え、抗菌薬や薬剤耐性に関する基本的な知識を教育の場で学べるように、「AMR対策 授業用資材」を作成しました。
毎年行っている一般の方のAMRに関する意識調査の結果をまとめた「抗菌薬意識調査レポート」からは抗菌薬・抗生物質に関する正しい知識を持つ人の割合は若い世代ほど低いことが見て取れます。薬剤耐性についての関心を広げ、抗菌薬の正しい知識を身につけ、誰もができる感染対策を実践できるようにすることが目的です。
「AMR対策 授業用資材」は、主に高校生を対象に作成しており、専門知識を持たない教員の方でも授業が進められるよう教員向けの学習指導案を用意しています。授業は高校生にも親しみやすいアニメを使った約40分の動画を中心に進め、日常で起こる場面展開やクイズの出題で、生徒自身が考え、発表する時間が組み込まれています。授業中に使う生徒用専門ノートや復習のためのハンドブックで振り返りができる教育資材となっています。
これまでパイロット版を使った授業を、神奈川県立津久井高等学校、群馬県立吾妻中央高等学校で実施しました。今回、千葉県立松戸向陽高校での授業を下記の日程にて実施いたします。
■薬剤耐性(AMR)対策の学校教育特別授業
日時 :2022年10月25日(火) 13:45 入校時間13:20
場所 :千葉県立松戸向陽高校(千葉県松戸市秋山682)
アクセス:◎北総線 秋山駅より徒歩7分
◎常磐線 松戸駅(地下鉄千代田線)より
松戸新京成バス 梨香台団地行き
市立東松戸病院行き
「松戸向陽高校」下車 徒歩4分
◎総武線 市川駅より
京成バス 国分経由松戸駅行き「胡録神社」下車 徒歩約6分
聖徳学園行き「終点」下車 徒歩5分
【当日の授業の流れ】
13:45-14:00 挨拶と授業の説明
AMR臨床リファレンスセンター 大野 茜子/守山 ゆう樹※
※「ゆう」の漢字は示へんに右
14:00-14:40 薬剤耐性(AMR)対策 アニメ動画
・シンキングタイム
・発表タイム
14:40-14:50 まとめ
14:50-15:00 質問タイム
■これまで開催した高校の授業では
神奈川県立津久井高等学校(2022年9月15日開催)
生徒から:今まで薬を飲むときは家にあるものをあまり深く考えずに服用していたが、これからは副作用や人からもらうことは止めた方がいいということを初めて知ることができました。
先生から:生徒は初め聞きなれない難しい漢字ばかりの言葉ということで理解できるのか受け入れる姿勢があるか不安でしたが、授業後は分かりやすく他の人にも伝えてたいと前向きな姿勢になり、とてもよい機会になりました。
群馬県立吾妻中央高等学校(2022年9月22日開催)
生徒から:知っている言葉でも、自分の認識が違っていて改めて勉強になりました。動画は自分たち世代が共感できる部分も多くてわかり易かったです。
先生から:薬剤耐性というと、とても難しい内容かと思いましたが、動画形式で生徒にとっても理解しやすい内容でした。ストーリーも生徒にとって共感できるもので楽しんで学べたと思います。
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