アディダス、USオープン、ディオール等のミューラルを手がけた2人のグラフィティアーティストの作品がキャンバスに

OVERVIEW

MEDEL GALLERY SHUでは、1月6日より15日まで、2人のグラフィティアーティスト、Ben Johnston , SEN2の作品を紹介します。

Ben Johnstonは、カナダ出身の南アフリカ・ケープタウンで育ったアーティストです。言語をグラフィックとして表現し、言葉とイメージの関係に挑戦的にアプローチしています。彼はミューラルや大規模な作品を多く手掛けており、アディダスのコートデザインやディオールのパッケージデザイン、イベントコラボレーションなど、数多くの企業とのコラボレーションで活躍しています。その幅広い活動を通じて、アートの可能性を広げ続けています。

SEN2 / Sandro Figueroaは、プエルトリコ出身でニューヨーク・ブロンクス在住のグラフィティアーティスト、伝説的なグラフィティーグループ「Tats Cru」のメンバーとして世界中で活躍した後、スポーツ、音楽、サブカルチャーなど様々分野でコラボレーションを発表してきました。これまでに、レアル・マドリードのUSツアークリエイティブやUSオープンのコートデザインなどを手掛けるなど、グローバルなプロジェクトにも関わってきました。現在はグラフィティの魂を今も色濃く反映させながら、大胆な構図やレイヤーなどストリートで培った技術をキャンバスに展開し、より繊細で複雑なグラフィック表現を生み出しています。

この二人のアーティストは、グラフィティを背景に、現代社会の生活や文化に深く根ざした作品を創作しています。グラフィティがヒップホップ文化の三要素(DJ、ブレイキン、グラフィティ)の一部であることを考えると、彼らが多領域に展開するのは自然な流れと言えるでしょう。
SEN2は、抽象的な絵画的表現とグラフィティの境界を探求し、新たな洗練された抽象表現を開拓しています。今回の幾何学的線と面の構成や色彩は、彼が尊敬するNYポップアートの影響の展開とも見えます。一方、Ben Johnsonは、文字そのものをアートとして昇華させ、言葉の力をポップで魅力的な形で再認識させる手法を採用しています。彼の作品は、言葉が持つ力と視覚的な美しさをダイナミックに融合させ、言葉の新たな意味を引き出します。
彼らの作品のポップな色彩や大胆な構成は、観る人々に感覚的な反応を呼び起こし、アートが身近な存在であることを実感させてくれるのです。誰もがアクセスしやすいアートとしてグラフィティの確立や普及が進んでいることが見て取れます。
鮮やかでパワフルな作品をぜひお楽しみください。
Duo show「COLOR SHIFTS」
Ben Johnston , SEN2 / Sandro Figueroa
2025年1月6日(金)〜15日(水)
13:00〜19:00|木曜休廊

Ben Johnston

Ben Johnston
Ben Johnston
ベン・ジョンストンは、大胆なテキストベースのミューラルを代表作とするさまざまな領域で活躍するクリエイターです。彼は、言語とイメージの関係についての伝統的な概念に挑戦し、新しい方法で現代世界の複雑を鑑賞者に再認識する機会を与えています。自らの技巧にこだわり、常に進化と改革を続けるベンは、視覚を魅了し、知的好奇心を刺激する作品を制作しています。

SEN2 / Sandro Figueroa

SEN2 / Sandro Figueroa
SEN2 / Sandro Figueroa
アーティスト名Sen2 Figueroaとして知られるサンドロ・フィゲロア・ガルシアは1969年生まれ。プエルトリコのサントゥルセにあるカンテラスで育ちました。

1980年代、グラフィティ、色彩、文字の形に魅了された彼は夢を追いかけてニューヨークのストリートへ。
ここで彼はアーバンアートへの情熱を培い始め、グラフィティの壁画やプロモーションの仕事を手がけるようになったが、彼のビジョンはより広く、そんなときに出会ったのが、現在までに世界で最も有名なグラフィティ・クルー、Tats Cruでした。Tats Cruとともに、Sen2はヨーロッパをはじめ世界中を旅しました。

Sen2は、スプレーで描くワイルドなスタイルの作品から、紙やキャンバスに描くミクストメディアの作品へと展開しました。古典的なニューヨーク・グラフィティ・アートから、グラフィック・レタリング・スタイルと3D要素や抽象芸術技法の組み合わせへと移行してゆき、彼の作品には、彼の芸術的ルーツと、洗練され常に進化し続けるスタイルを反映しながら、グラフィティの要素も含まれています。

彼の作品は、色彩と動きの間に楽しい関係性を生み出し、グラフィティとファインアートの境界線を曖昧にし、コンテンポラリーな解釈による美しいカオスが、彼のシグネチャースタイルを作り上げています。

バウハウス運動とジョセフ・アルバースの色彩理論に大きな影響を受けた最新作のMecanicoは、グラフィティからメカニカルなスタイルへの進化に焦点を当て、シャープな線の使い方と大胆な色使いが微妙なブレンドで溶け合い、さまざまなテクスチャーの中で大胆なコントラストで画面に動きを生んでいます。

2018年、Sen2はUSオープン50周年を記念してテニスコート8面のペイントを依頼され「The Black Eye Peas」とのコラボレーションも果たしています。

一昨年にはニューヨーク・メッツ、コロナ・ビール、フランシスコ・リンドールと密接に協力し、ニューヨーク・メッツのオープニング・デーにフランシスコ・リンドール・コレクションを制作。

また2023年にアディダスと緊密に協力し、レアル・マドリードの2023年サッカー・チャンピオンズ・USツアーのアートワークとデザインを手がけた。彼のユニークなスタイルは、アメリカ滞在中のチームのブランディングの目玉となっています。

MEDEL GALLERY SHU

MEDEL GALLERY SHU|愛でるギャラリー祝
https://medelgalleryshu.com/
東京都渋谷区神宮前4-28-18
カトル・バン原宿B1
info@medelgalleryshu.com
13:00〜19:00(最終日は17時まで)
木曜休廊

MEDELとは、日本語で「物の美しさをほめ味わうこと」を意味する「愛でる」からきています。唯一無二のアートを賞美し、慈しむという行為を介して、アーティストと鑑賞者、ギャラリーの間に喜びの行き交いが成立してほしいという想いを込め名づけました。“時代を共にする人々にとっての財産であり、未来の社会を照らす火である”とアーティストの活動・作品を定義し、人々の心に残る独創性に富んだスタイルの作品を鑑賞者と共に愛でつつ、次世代に残るようなマーケットや美術史的評価を確立してゆくことが当ギャラリーのミッションです。そのような私たちの活動を通して、独創的な表現を受け容れる多様な社会的風土の醸成に資することができれば、これに勝る喜びはありません。

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Posted by @PRESS